【入浴の3つの作用と効果】薬剤師おすすめの「冬の最適入浴法」

薬剤師コラム

こんにちは、杉岡です。
12月の知って得する薬剤師コラムは「冬の最適入浴法」について紹介させていただきます。

入浴が体にもたらす影響は馬鹿にできません。
寒い季節になり湯船に浸かる人も増えてきているかと思います。

ぜひコラムを読み、ご自宅で実践してみてください。

入浴の3つの作用と効果

入浴の目的は、単に汚れや汗を洗い流すことだけではありません。

毎日入浴している人は幸福度が高いという調査結果も。
温かいお湯に浸かって心身の疲れを洗い流し、スッキリしましょう。

温熱作用

温かいお湯によって血管が拡張し、湿まった血液が全身を巡るので、新陳代謝が活発になり、疲労物質や老廃物が除去されて疲労が回復。
神経過敏性が抑えられ、痛みを抑える効果も。 

水圧作用

水圧が体全体にかかります。
特に足や腰といった心臓より下にある部分の静脈やリンパ管を圧迫することにより、 心臓に血液が押し戻されやすくなり、血行が促されます。

浮力作用

お湯に浸かると浮力によって体重は10分の1程度に。
そのため空気中で体重を支えたり、姿勢を維持するために緊張していた筋肉や関節への負担が軽減され、緊張がほぐれます。

冷えた体を芯から温める入浴法

寒い戸外から帰ったら、お風呂に浸かって体を温め、心身をリフレッシュしましょう。

お湯の温度はぬるめがおすすめ

熱いお湯に入ると体温はすぐに上がりますが、長続きしません。
それよりも40℃ぐらいのぬるめの湯にじっくり入るほうがゆっくり体温が上昇し、体の芯まで温かくなります。

全身浴で肩まで浸かる

半身浴だと温熱作用の効果は半減。
水圧作用や浮力作用も全身浴のほうが強く働きます。
心臓や肺などの病気がある場合は、全身浴だと負荷がかかりすぎることがあるので医師に相談を。

トータルで10~15分浸かる

湯船に浸かる時間の目安はトータルで計10 ~15分。

おすすめは温冷交代浴。
40℃程度のお湯で3分間全身浴し、湯船から出て約30℃のシャワーを手足に3分ほどかけます。
これを3回り返します。

入浴剤を上手に利用する

硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウムなどを含む入浴剤は皮膚表面に膜をつくり、体熱の放散を防ぎます。 炭酸ガス系入浴剤は、皮膚から吸収された炭酸ガスが血管を広げて血行を促進。

湯冷めに注意する

お風呂から上がったら乾いたタオルで体の水分を完全に拭きとりましょう。
体に水分がついたまま外気に触れると、気化熱で体温を奪われて冷めをします。
濡れた髪もしっかり乾かしましょう。

冬至にゆず湯

冬至の日にビタミンCが豊富なゆず湯に入ると風邪を引かないといわれています。
半分に切ったり輪切りにしたゆずをお湯に浮かべ、香りも楽しみましょう。

これだけはおさえたい、冬の「安全」入浴7習慣

温かいお風呂がうれしい季節でも、入浴法を間違えると危険なことに。

入浴に関連して亡くなる人は年間約1万9000人と推定され、冬に集中しています。

急激な温度変化により血圧が上下したり脈拍が変動するヒートショック、入浴時だけでなく、温かい部屋から寒いトイレに行ったときや、新聞を取ったり洗濯物を干したりするために着こまず家の外に出たときなどに起こりやすいので要注意。

安全な入浴法を知っておきましょう。

食事の直前直後の入浴は避ける

お風呂に入ると、血液の多くは皮膚表面に運ばれ、胃や腸に回る血液が少なくなります。
そのため、食事の前後にお風呂に入ると消化不良を起こしやすくなります。

最低でも30分程度は時間を空けて。
飲酒後の入浴も避けましょう。

早めの時間に入浴

家人が寝静まってからお風呂に入ると、ヒートショックなどで意識を失って溺れたりしても誰も気づかず、発見が遅れてしまうことが。

家人が起きている早めの時間に入ると安心です。
一声かけてから入浴するとよいでしょう。

入浴前に脱衣所、浴室を暖める

脱衣所や浴室の室温が低いとヒートショックの要因に。
入浴前脱衣所を暖めておく、お風呂のふたを開けたまま湯を張る。

シャワーで熱い浴室の壁にかけるなどして、脱衣所や浴室を暖めておきましょう。

入浴前後にコップ1杯の水分補給

1回の入浴で800mLほどの水分が失われるとの研究報告があります。

水分が失われると血液の粘度が上がって血栓ができやすくなり、 脳梗塞や心筋梗塞の誘因に。
入浴前後に必ずコップ1杯の水分を補給しましょう。

かけ湯をしてから湯船に

早く温まりたいからといきなり湯船に浸かると、血圧の急上昇を招きます。
入浴前にかけ湯をする習慣を。

心臓から遠い足先から下腹部、 腹部、そして肩という順にかけ湯を十分に行ってから湯船に浸かるようにしましょう。

熱すぎる湯に入らない

熱い湯は交感神経を刺激します。

皮膚の血管が反射的に縮み、鳥肌が立ったり体が震えたりして、血圧や心拍数が急激に上がります。
のぼせて熱中症のような状態になることも。

また、42℃ 以上の熱い湯は皮膚の乾燥を早めます。

浴室内は滑らない工夫を

浴室の床が水に濡れていると、材質によっては滑りやすくなります。
特に高齢者の場合、浴室の床で滑って転倒・骨折し、それが原因で寝たきりになるケースが多く見られます。

滑り止めマットを用いるなどして滑らない工夫をしましょう。

取り入れたい肌のケア

入浴の効果の一つは 肌を清潔 にすること。
ただし、やり方を間違えると皮膚を傷めるので要注意。

ゴシゴシ洗いはやめて

ナイロンタオルやスポンジなどで体をゴシゴシと強く洗うと、皮脂が落ちすぎるだけでなく、肌を保護する角質をはがしてしまい、かゆみや乾燥の原因となります。
手のひらや柔らかいタオルでやさしく洗いましょう。

刺激の少ない石けんやボディソープを

皮膚についた汚れや脂の大部分は、温かいお湯だけで洗い流せます。
石けんやボディソープの使用は2~3日に1回程度で十分です。

肌の弱い人は「敏感肌用」などをうたった低刺激の製品を選ぶとよいでしょう。

保湿効果のある入浴剤を上手に利用

セラミドスクワランホホバ油などの保湿性成分が配合されたスキンケア入浴剤を利用するのもおすすめ。

入浴中に保湿成分が皮膚表面に吸着するだけでなく、角内部にまで浸透していき、入浴後はお肌がしっとりします。

シャンプーのついでに頭皮マッサージ

空気が乾燥する冬はフケが出やすくなるので、やさしく丁寧な洗髪を。
その際、指の腹で頭皮をゆっくりもみほぐしましょう。

湯による温度刺激と相まって頭皮の血行が良くなり、新陳代謝が促され、髪の老化を防ぎます。

入浴後10分以内にしっかり保湿

湯上がり後10分以内は入浴前より皮膚水分量が多いとの実験結果が出ています。
皮膚に水分が残っている間に保湿ケアをしましょう。

入浴後の濡れた皮膚でも保湿できるスキンケア商品を利用してもよいでしょう。

効果的な保湿剤の使い方

クリームや軟膏は人さし指の指先から一関節くらいまで。
ローションや乳液は1円玉大。

この量が手の平2枚分の広さに塗る際の目安です。
必要な量の保湿剤を指でとったら、塗る部分に点々と置き、手のひらでやさしく広げていきます。

やってみたいお風呂ストレッチ

浮力作用や温熱作用を利用できる入浴タイムはストレッチをするのに最適です。

肩のストレッチ

長時間のデスクワークや車の運転などで肩や首がこったときにおすすめ。
肩や首の筋肉の緊張をほぐし、疲労物質を取り除くストレッチです。

①両手を下げたまま、首をすくめ るよう肩を上げ下げします。
②両手を頭の上で組み、上に引き上げるイメージで背伸びを。

腕のストレッチ

重い荷物を長時間持ったりして、腕が重い、だるいと感じたときに、ぜひ試したいストレッチ。
腕のシェイプアップにもなります。

①両ひじを伸ばし、腕を左右にリズミカルに動かします。
②片手を肩に置き、 反対側の手のひじを軽く曲げ、回します。

腰のストレッチ

腰にかかる負担が浮力によって大幅に減るので、 入浴自体が慢性腰痛の改善に役立ちます。
ストレッチをすればさらにその効果はアップ。

①背中を丸めたり、伸ばしたりして 背筋をストレッチ。
②浴槽の底に両手をつき、両足をゆっくり上げ下げします。

Keep on smiling!

classA Life

薬剤師もおすすめする商品を紹介

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★ 2022年9月「夏バテ」の回でもご紹介

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薬学的おすすめポイント

●別府明礬温泉「湯の花」エキス基剤配合

①お湯が弱アルカリ性となり、肌の弱い方も安心して使用できる
②とろっとした湯ざわり
③硫黄を含まず、浴槽を傷めない

●38℃~40℃のお湯に15分程つかると、温泉に入った後の様にぽかぽかが持続
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サウナ&岩盤浴体験できる【ミネラルバスパウダー&ミネラルバスストーン】入浴セット

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薬学的おすすめポイント

●体を「外」から温めるミネラルバスパウダー

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②スクワラン配合で優れた保湿力

●体を「中」から温めるミネラルバスストーン

①角閃石の有する遠赤外線効果で岩盤浴体験
②入浴前にお風呂に沈めて全身浴

お肌しっとり入浴液【フローラ・バス-102】

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薬学的おすすめポイント

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