今やといわれるように、4人に1人が花粉症に悩まされているといわれています。
花粉対策の鉄則は花粉に接触しないこと。それは家の中でも同じです。そこでポイントとなるのが掃除です。掃除の仕方によって花粉に接触する機会を大きく減らすことができます。また、目のかゆみやくしゃみなどの、花粉症の症状はとても不快なもの。そうした症状で夜なかなか寝つけず寝不足になることも。 そうならないためにも、花粉を寄せつけないセルフケアでこの時期を上手に乗り切りましょう。
掃除の知恵袋①持ち込まない編
●湿らせたタオルで衣服の花粉を取る
衣服についた花粉が舞い上がって再び衣服に付着するので、玄関の外で衣服をはたくのはNG。湿らせたタオルで衣服をペタペタと押さつけ花粉を除去。押えるタオルの面は時々変えて。
●玄関の正面に空気清浄機を置く
玄関を開けるときは、人が通れる程度の幅に。それでも室内の暖気は扉の上側から外に出て、花粉を含んだ外気は扉の下側から室内に入ってきます。玄関正面に空気清浄機を置いて花粉をキャッチ。
●着替えは浴室で
外出着からホームウェアに着替える場所は浴室が最適です。着替える際に空気中に舞い上がった花粉は浴室内の湿気を含んで床に落ちます。落ちた花粉は入浴中に排水口に流れます。
掃除の知恵袋②広げない編
●ワイパーや雑巾は、一方向に動かす
ワイパーや雑巾を前後、あるいは左右に勢いよく動かすと、その動きとともに花粉が舞い上がります。 ワイパーや雑巾の面を床に密着させて、 一方向にゆっくり動かします。
●換気は、 2ヵ所の窓を少し開ける
2ヵ所の窓を開けることで 花粉を含んだ外気が家の中を通り抜けやすくなります。ただし、窓はすき間程度に開けて。広く開けるよりも空気の流れが速くなり、効率的に換気ができます。
●加湿器の周りの床を拭く
花粉は湿気を吸うと重くなり落下します。加湿器の周囲の床には、湿気を吸って落ちた花粉がたまっている可能性が。こまめに周囲の床を拭くことを心がけて。
掃除の知恵袋③取り除く編
●掃除機を手前に引いてカーペット掃除
カーペットは花粉がからみつきやすい場所です。掃除機をゆっくりと動かして花粉を吸引。また、手前に引いてカーペットの毛足を倒すようにすれば、より多くの花粉を吸い込めます。
●網戸もしっかり掃除
濡れた2枚の雑巾や新聞紙 などで網戸をはさみ込むようにしてこすり合わせます。ホウ酸入り洗濯洗剤(5mL)と重曹(ひとつまみ)と洗濯のり(15mL)を使ったスライムローラーで室外側の面だけ掃除してもOK。
●寝室以外は、朝掃除
人が寝静まっている間に床に落ちた花粉を朝、掃除しましょう。 ただし寝室の掃除は寝る前に。布団に落下した花粉が、布団をはがしたときの風で掃除をする前に部屋中に舞ってしまうためです。
●窓の下の花粉に注意
室内の暖気が冷たい窓ガラスに触れると冷気となって下へ流れ、同時に暖気が上昇 (コールドドラフト現象)。 そのため窓の下に花粉がたまりやすいので、 しっかり掃除を。
セルフケアの知恵袋①目がごろごろかゆいときには?
花粉に含まれるアレルギー物質は涙に溶けやすいため、目のかゆみなどの症状がよく現れます。
●普通のメガネでも目に入る花粉は40%減少
最近はおしゃれな花粉症対策メガネが販売されています。しかし、普通のメガネでも目に入る花粉量を約40%減らせます。なお、コンタクトレンズは花粉がレンズと結膜の間で 擦れるので、この時期はメガネに替えたほうが無難。
●目薬の正しいさし方
目薬の容器の先端がまつ毛やまぶた、手などに触れないようにさしましょう。 触れると細菌や花粉などが容器内に入ってしまい、目薬の汚染の原因になります。さした後はまぶ たをしばらく閉じるか、目頭を軽く押さえます。
●洗眼薬も便利
洗眼により、目の表面や周辺に付着している花粉を洗い流すことができます。その際、塩素などを含む水道水よりも洗眼薬を用いるほうがおすすめです。ただし、洗眼薬の使用あたっては決められた用法・用量を守ることが大切。
セルフケアの知恵袋②鼻がむずむずするときには?
花粉が鼻の粘膜にくっつくと粘膜の下にある神経が刺激されて、 鼻のむずむずを引き起こします。
●インナーマスクで花粉99%カット
マスクをすると、吸い込む花粉の量を1/3~1/6に減らせるとの報告が。さらに、マスクの内側の鼻の下にガーゼを当てるインナーマスクにすると、どんなタイプのマスクでも鼻に入る花粉を約99%カットできることがわかっています。
●ワセリンで保護
皮膚の保湿剤などによく使われる ワセリンを鼻の入り口に塗ると、そこに花粉がくっつき、それ以上奥にいかなくなります。また、花粉がワセリンで包まれることで、粘膜の中にアレルギー物質が入りにくくなります。
●鼻がつまったときの寝方
体の側面を圧迫すると、反対側の自律神経が刺激され、反対側の鼻の通りがよくなることが知られています。 したがって鼻づまりで眠れないときは、つまっていない方を下にして横向きに寝て、圧迫させるといいでしょう。
●鼻づまりに効くツボ
鼻づまりに効くといわれるツボがあるので試してみては。顔にある①「印堂(いんどう)」(両まゆ毛の中央)②「迎香(げいこう)」(小鼻の両横)③ 「かりょう」(鼻の穴の下)がその代表です。 手にある④「合谷(ごうこく)」(親指と人差し指の間)は首から上の症状全般によいとされます。 力を入れずに、指の腹で回すように押すのがコツです。
●鼻うがいのやり方
顔をやや下向きにし、片方の鼻を指で押さえ、もう片方の鼻から洗浄液 (0.9%の生理食塩水) の入ったボトルのノズルを鼻の穴に当て洗浄液を注入。「えー」と声を出しながら口から洗浄液を出します。 反対側の鼻も同様に。
セルフケアの知恵袋③のどがイガイガするときには?
のどの粘膜に花粉が付着したり、口呼吸でのどが乾燥したりすると、イガイガの原因に。
●マスクで保湿する
のどの粘膜は外気に含まれる花粉 やウイルス、細菌などを付着して外へと追いやる役割をもっています。 のどが乾燥すると、この役割を十分に果たせなくなります。 戸外だけで なく、 家の中でもマスクでのどを保湿しましょう。
●飲み物で工夫する
のどが乾燥するときには、はちみつジンジャーレモン(生姜は薄切り、レモンは輪切りにしてはちみつに漬け)3に対し、お湯1の割合で作るホットドリンクがおすすめ。数十種類のポリフェノールを含むはちみつには抗菌作用や抗炎症作用があり、のどの粘膜を守ってくれます。
セルフケアの知恵袋④肌がガサガサ荒れるときには?
空気が乾燥する冬。 肌のバリア機能が低下し、花粉が肌に侵入しやすくなっています。
●花粉が肌に触れないようにする
花粉は肌にとって強い刺激となります。マスクやメガネだけでなく、マフラーや手袋、帽子なども用いて、 花粉が肌に直接触れない工夫を。髪の毛も花粉がつきやすいので、ひとつにまとめたほうがいいでしょう。
●帰宅したら優しく洗顔、保湿
いくら服装に気をつかっても、花粉の肌への付着を完璧に防ぐことは不可能です。帰宅したら、まず顔と手をよく洗って花粉を洗い流しましょう。洗った後の肌は乾燥しているので、クリームや軟膏などで肌の保湿もしっかりと。
セルフケアの知恵袋⑤気持ちがイライラするときには?
ストレスがたまると自律神経が不安定になり、花粉症の症状をますます悪化させてしまいます。
●湯船に浸かりリラックス
ぬるめの湯に肩までのんびり浸かれば、心身を落ち着かせる副交感神経が優位になってリラックスできます。血行が良くなるので、自律神経を乱しやすい冷えの対策としても有効です。湯気によるスチーム効果で鼻の通りもスッキリ。
●家の中でできる適度な運動を
花粉を避けて外出せず、家の中にこもりがちになっていませんか。花粉が飛び交う外での運動は症状を悪化させるので確かに避けたほうがいいのですが、体を全く動かさないのも問題。スクワットなど室内でできる運動を心がけて。
セルフケアの知恵袋⑥ワンポイントアドバイス
●風邪ではなく花粉症かも?
くしゃみや鼻詰まりなどは花粉症特有の症状ではなく、風邪でも同じような症状が出ます。そのため、風邪だと思っていたら花粉症だったということも。安易な自己判断はせずに受診を。
●天気予報をチェック
外出の予定を立てる前に、テレビや新聞、ウェブサイトなどで花粉飛散情報をチェック。雨の翌日やカラッと晴れた日は花粉が多く飛散します。天気予報にも気を配りましょう。
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