薬剤師が勧める『楽しい毎日!脳元気』

薬剤師コラム

活動量が減っていませんか?コロナ禍以降、外出頻度が減少したままの方がいます。活動量が減り、人と会話する機会が少なくなり生活意欲が低下、ますます活動量が減るという悪循環を招いているとの指摘があります。脳の健康を意識することが大切です。ポイントは、ストレス解消、運動、規則正しい生活リズム、質のよい睡眠と十分な睡眠時間、栄養バランスのよい食事、禁煙、趣味などです。これらを心がけて、人生を楽しむことがいきいき脳の一番の秘訣です。

国立長寿医療研究センターが60歳以上の人を対象に行った調査によると、休日や余暇を趣味にあてると、認知機能低下のリスクを下げるとの結果が! 脳は楽しいことが大好きです。自分が楽しめる趣味を見つけましょう。

記憶力・思考力を使う趣味

<例>トランプ、語学学習、日記、俳句、おしゃべり、読書など
記憶力や思考力を使えば、脳の司令塔である前頭前野を活発に働かせることができます。

●記憶が必要な遊び

記憶力を鍛えるのにおすすめなのは、何かを記憶し、いったん他に意識を向け、その後思い出す遊 びです。数字のありかを記憶しなければならないトランプの神経衰弱はピッタリのゲーム。

●よく知らない人とおしゃべり

相手の話を理解したり、考えながら話したりするおしゃべりは脳がフル回転。ただし、気心の知れた 相手だと緊張感に乏しくなって回転が鈍くなります。初対面の人ともおしゃべりを。

●図書館に通って運動も

知らないことを調べたり、好きな本を探したりできる図書館は、脳が喜ぶ知の宝庫。できれば図書館 まで歩いていきましょう。血流がよくなり、多くの酸素が脳へ送られ、脳はさらに喜びます。

●オンライン通信

人と直接会うのが難しいときは、オンライン通信という手段を利用してみては。使い方を知らない人のために講座を開いている自治体もあるようです。問い合わせてみましょう。

体を動かす趣味

<例> 筋トレ、ウォーキング、ジョギング、ヨガ、ラジオ体操、 ボランティアなど
ロコモ(要介護になるリスクが高い状態) 予防のためにも筋トレと有酸素運動を積極的に。

●頭と体を同時に使う

せっかく体を動かすなら、脳も一緒に使いましょう。例えば、散歩するときに草花をカメラに収めたり、俳句をひねったりすれば、脳はさらに活性化。ただし、戸外での活動は車に注意して。

●やってみよう!足踏みグーパー

イスに座り、左ひざを上げると同時に右手をグーにして前に出し、左手をパーにして胸に当てます。 ひざを替えて、左手をグーにして前へ、右手をパーにして胸に当てます。慣れるまでやってみましょう。

●やってみよう!ステップしりとり <3人以上>

右足前、左足前、右足戻す、左足戻すが1セット。これを繰り返しながらグループでしりとりをします。 そのとき、前の2人が言った単語を先に言い、次に自分が思いついた単語を言います。

ストレス発散・リラックスできる趣味

<例>歌をうたう、アロマテラピー、音楽演奏など 
ストレスにより、アルツハイマー型認知症の原因たんぱくの1つであるアミロイドβたんぱくが脳に溜まりやすくなるともいわれています。

●オンラインツアーで楽しむ手も

旅行に行く頻度が多い人ほど幸福感が高く、脳の衰え防止になるとの研究結果が。旅行会社では家に居ながらにして旅行気分が味わえるオンラインツアーを企画しているので、利用してみては。

●笑いの効果

笑いによってストレスから解放され脳がリフレッシュすると、新しいことに取り組んだり、新たな考えが浮かんだりする力が生まれやすくなります。笑いには幸福感や免疫力を高める効果も。

●楽器演奏は脳を活性化

音楽を聴く以上に脳の働きに効果的なのが楽器演奏。指先をはじめ、ひじや肩、体幹、足まで動かす全身運動であり、譜面を見ながら演奏するとなると、脳のさまざまな領域を刺激します。

●香りの種類で効果が変わる

香りは脳の嗅神経を通して記憶にかかわる海馬を刺激します。効果的なのは、昼はローズマリーカンファーとレモン、夜は真正ラベンダーとスイートオレンジをそれぞれ2対1で組み合わせた香り。

●耳の聞こえ、大丈夫ですか?

難聴になると、情報量が少なくなり、脳への刺激が減少。聞き間違いが多いなどでコミュニケーションがうまくとれなくなり、 ますます脳の活動が低下します。聴力が低下したときは、なるべく早く耳鼻咽喉科を受診し、補聴器などの対処を。

手先を使う趣味

<例> ちぎり絵、塗り絵、お菓子作り、 DIY、生け花、園芸など
ヒトが他の動物と決定的に違うのは、指を自在に操れることです。その指先を使って脳を活性化しましょう。

●工作は視空間認知機能を鍛える

物の形や空間的配置を正しく認識する力が視空間認知機能。この機能が低下すると、例えば、使い方が分からずリモコン操作が困難になるなどの不便が。工作は視空間認知機能にかかわる脳を使います。

●まずはまねしてみよう

何もない白紙に一から絵を描くのは難しくても、好きな絵をまねて描くことなら取り組みやすいのでは。 まずは、見様見真似で何かを始めてみましょう。楽しんで取り組むことが大切です。

●やってみよう!ちぎり絵

①紙に鉛筆で下絵を描く。花や野菜、果物など身の回りにあるものがおすすめ。

②使う色を決めて、折り紙や新聞・チラシのカラー面を選び、手で適当な大きさにちぎる。

③ ちぎった紙を下絵に沿って貼っていく。細かい部分はピンセットなどを使っても。のりが乾いたら完成。

●指先体操 

手指は第二の脳と呼ばれています。頭を使いながら手指を動かすと、脳を広範囲に刺激して活性化させます。

①初級
両手の親指から同時に順に曲げていき、小指まで曲げたら今度は小指から順に伸ばします。「曲げ る」「伸ばす」の動作はメリハリつけて。

②上級
左手の親指だけを曲げた状態で始めます。「いち」と数えながら左手は人差し指、右手は親指を曲げ、 続けて「に、さん」と数えながら両手同時 に1本ずつ曲げます。小指まで曲げたら、 今度は小指から順に伸ばします。

伝承遊びの趣味

 〈例〉お手玉、けん玉、折り紙、あやとり、カルタなど
子どもの頃夢中でやった伝承遊び。大人になって、思い出しながら遊ぶと脳の活性化に役立ちます。

●世代を超えて楽しめる

伝承遊びは、現代の子どもたちには馴染みがないので は。子どもたちに遊び方を教えて、ぜひ一緒に遊びましょう。世代を超えて楽しくコミュニケーションを図れます。

●けん玉はスクワットにも

けん玉をするとき、足腰はどうしていますか。ひざを曲げて腰を落としているはず。この動き、何かをするときと似ていませんか。そう、スクワット。けん玉遊びでスクワットもできるのです。

●少し難しいものに挑戦 

同じことばかりしていると 脳の活性度は低下します。 少し難しいものに挑戦しましょう。それができるようになれば達成感を感じ、脳を活性化するドーパミンという物質が分泌されます。

●やってみよう!お手玉づくり

【材料】 ○布:16cm×10cm 縫い代 (1cm)も含みます ○手縫い糸 ○手縫い針 

○あずき: 40g (大さじ3弱)

【作り方】

  1. 16cm×10cm の布を用意。
  2. 裏返して筒状に縫う。
  3. 縫った方の端をしばる。もう一方の端もしぼれる状態に縫う。
  4. 表に返してあずきを入れる。
  5. 縫いしろが内側に入るように糸を引いて留める。

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引用

“引用文献:classA Life”
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