薬剤師が勧める 『薬局活用術』

商品紹介

「薬局は薬を出してくれるところ」と思っていませんか。もちろん、それは薬局の主な仕事ですが、それだけではありません。薬局は“健康に関する相談所”として地域の人々をサポートしています。もっと気軽にご活用ください。

薬局について聞きたい素朴な疑問

今までなかなか聞けなかった薬局のあれこれ。きちんとお答えします。

●薬局で健康のことも相談できるの?

薬局にいる薬剤師は医療人の一人として、薬だけでなく健康についての知識も備えています。薬剤師は地域住民の身近な健康アドバイザーとして、健康に関わるさまざまな相談に応じることができます。

●かかりつけ薬局、 かかりつけ薬剤師って何?

患者さんがどんな薬を服用しているか、 薬と患者さんの体質との関係などをよく把握してくれている薬局、薬剤師のことです。かかりつけを持っていると、飲み合わせや薬の重複についてのトラブ ルなどを避けやすくなります。

●処方せんはいつまでに薬局に提出すればいいの?

処方せんには医師が処方せんを発行した日付が記載されています。処方せんの有効期限はその日を含めて4日間です。有効期限を過ぎると、その処方せんを薬局に出してもお薬を受け取ることができません。電子処方せんを含めて薬局には早めに提出しましょう。

●なぜマイナ保険証を提示しなくてはいけないの?

薬局では処方せんに基づいて薬を調合します。これを保険調剤といい、自己負担額以外は医療保険でまかなわれます。そのため、薬を受け取るとき、その方が医療保険の加入者であることを示すマイナ保険証の提示が必要となります。

●お薬手帳を持って行ったほうがいいの?

お薬手帳は処方された薬の名前や量、回数などを記録する手帳です。電子化が普及途中である現在、記録があると薬の重複や飲み合わせなどがより正確にチェックできます。お薬手帳を複数お持ちの方は薬局へご持参ください。1冊にまとめます。スマホに電子お薬手帳をダウンロードする方法もあるので活用しましょう。

●処方せんを受け取ってから 薬剤師は何をしているの?

処方せんの内容を細かく確認します。疑問が出たときには処方医に問い合わせることもあります。次に、薬を準備。粉薬や液剤の場合は計量し、分包します。薬がきちんと揃っていることを確認後、患者さんにお渡しします。

●なぜ症状を聞かれるの?

電子化が普及途中である現在、処方せんには薬の情報は記載されていますが、病気の状態や体調の変化などの詳細は書かれていません。処方せんの内容がその方の状態に合っているかを確認するために、病気や症状、アレルギーの有無などをお尋ねします。

薬局で相談したい薬のこと

薬局の薬剤師は薬の専門家です。薬を安全に服用していただくために、常に新しくなるお薬の情報も把握しています。

●選ぶとき

①処方薬と一般薬ってどう違うの?

処方薬は処方せんをもとに調剤される薬で、その人の体質や症状に合わせて処方されます。一般用医薬品(OTC医薬品)は処方せんがなくても購入できる薬で、薬剤師や販売登録者から説明を受け、患者さんが選びます。

②ジェネリック医薬品って何?

新薬の特許が切れた後に販売される、同じ有効成分をもつ薬のこと。新薬のような莫大な開発費がかからないため、価格が安いのが大きな特徴です。水なしで飲めるなどの工夫をしたものもあります。

③年をとって、今までの薬が飲みにくくなった

薬によってはカプセルをはずしたり、錠剤を砕いたりして、飲みやすくできるものがあります。しかし、 ご自身の判断で薬の形を加工すると薬の効き方に影響することもあるので、薬剤師にご相談ください。

④妊娠したら薬は 飲めないの?

妊娠中は胎児への影響を考えて、 なるべく飲まないようにしましょう。しかし、薬を飲んでお母さんの病気を治療したほうが胎児の健康によい場合があります。まずは医師や薬剤師に相談を。

●飲むとき

①どのくらいの量の水で飲んだらいいの?

薬は通常、胃で水に溶けて吸収されて作用します。水なしで飲むと、薬がのどや食道に引っかかり、その場で溶け出して潰瘍を引き起こすことがあります。薬は コップ1杯程度の水やぬるま湯で飲むのが基本です。

②錠剤を砕いて飲んでいい?

いけません。薬によっては表面に溶けに くい工夫をして胃への影響を少なくしたり、少しずつ薬の成分が溶けるように工夫したものなどがあります。砕いてしまうと、せっかくの工夫が無意味になります。

③食事時間が不規則で、 決まった時間に飲めない

一般的に、服用時間が食事どきを目安に決められている理由の一つは飲み忘れを防ぐため。一定間隔をおいてきちんと服用すればOK。 ただし血糖降下剤のように食事なしで服用すると危険な薬も。

④薬を飲むのを嫌がる 子どもへのよい方法は?

オブラートや服薬補助ゼリーを使う方法があります。食べ物に混ぜる場合には、薬剤師に必ず確認を。組み合わせによっては非常に苦くなったり酸っぱくなったりするので、味の確認も忘れずに。

●飲んだ後

①薬の飲み忘れに気づいたときは?

服用時間からあまり経っていないときはその時点で、次に飲む時間が迫っている場合はそれまで待ち、1回分を飲みます。種類によっては気づいたときに飲むものや飲む時間帯が決まっているものがあるので、気になるときは薬を受け取った薬局に確認を。

②服用後、かゆみや吐き気などが出てきたら?

服用後、それまでなかったかゆみや吐き気など普段と異なる症状が現れたときは、できるだけ早く医師や薬剤師に相談を。自己判断で薬の服用を止めたり続けたりすると、危険な場合があります。

③症状が治まったら薬を 飲むのを止めてもいい?

急に薬を止めると、薬で抑えられていた症状が出て、危険な場合があります。医師は薬の量を減らしたり、弱い薬に変更しながら段階的に止める方法をとります。自己判断はこうした治療の妨げにもなります。

④薬の種類が多くて 飲み忘れてしまう

お薬カレンダーや薬の整理箱などのグッズを利用する方法があります。薬局では1回ずつ1袋にまとめ る「一包化」や、処方医に薬の見直しの提案をするなどの対応を行っています。

薬局で相談したい健康のこと

薬剤師は地域の健康サポーター。健康に関して次のようなこともご相談ください。

●減塩をするように言われた

栄養バランスのとれた食事が基本です。そのうえで、麺類は汁を残す、しょうゆやソースをかけすぎない、干物などの塩蔵品は控えるなどを心がけましょう。最近は管理栄養士がいる薬局や、栄養相談会を行っているところもあります。

●健康食品に興味がある

サプリメントを含めた健康食品は薬ではなく、日常の食事で不足している栄養成分を補うものです。まずは食生活を振り返りましょう。健康食品の種類によっては薬の効果に影響するものがあるので、利用する際には薬剤師にご相談ください。

●運動を勧められた

生活習慣病の予防や改善に効果があるといわれているのがウォーキングです。1日まずは8,000歩が目 標ですが、急に歩数を増やすと膝や腰を痛めることがあるので、普段の歩数や時間を今より少し増やすことから始めるとよいでしょう。

●よく眠れない

不眠は病気やストレスなどのほか、 カフェインや薬によっても引き起こされます。昼間に適度な運動をする、毎日同じ時間に布団に入る、 寝室の温度・湿度を快適にするなど、試してみましょう。不眠が続くようであれば医療機関の受診を。

●禁煙したい

最近は禁煙外来を設けている医療機関があり、一定の条件を満たせば医療保険で禁煙治療を受けることができます。定期的な受診ができない方には市販のニコチンパッチやニコチンガムなどを利用する方法も。薬剤師にご相談ください。

●介護・在宅のこと

医療的なサポートが必要な患者さんの自宅を定期的に訪問し、生活を支えるのが在宅医療スタッフです。薬剤師はその一員として、医師や訪問看護師、ケアヘルパーなどと連携しながらサポートします。薬剤師は薬を届けるとともに、本人や家族から話を聞いて服用状況や体調を確認したり、薬の相談に応じたりします。気になることがある場合には、医師やケアマネジャーなどに相談することもあります。

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引用

“引用文献:classA Life”
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