
梅雨開け宣言が続々と発表される今日この頃。
地球温暖化の影響に加え、都市部ではヒートアイランド現象もあり、最高気温が30℃以上の真夏日や、夜間の最低気温が25℃以上の熱帯夜も増えています。
昔の夏と現代の夏は違います。現代の夏に合った工夫が必要です。
たんぱく質大解剖
暑さや湿気で、自律神経が乱れると食欲不振や不眠、倦怠感などの夏バテ症状を引き起こします。暑さに負けず、夏を乗り切るには栄養バランスの良い食事が重要です。中でもたんぱく質は私たちの体をつくる大切な栄養素です。1日に必要とされているたんばく質量を摂取していても、糖質や脂質などのエネルギー源が足りないと、たんぱく質を分解して エネルギー源として使うことになります。結果、私たちの体をつくるという本来の働きをするたんぱく質量が減少しています。
●たんぱく質ってそもそも何?

成人体重の約15~20%はたんぱく質。約60%は水分、約15%は脂質です。つまり私たちの体はこれら3つからできているようなもの。特にたんぱく質はすべての生き物の体をつくっています。
●どんな働きをしているの?
たんぱく質は体の組織を構成するほか、酵素やホルモン、神経伝達物質、免疫物質、遺伝子などの 材料になります。糖や脂質が不足しているときには、エネルギー源にもなります。
●たんぱく質とアミノ酸の関係は?
たんぱく質は20種類のアミノ酸からなり、たんぱく質を建物とすると、アミノ酸はブロックやレンガに相当。アミノ酸が多様かつ複雑に結合し、性質や働きが異なるたんぱく質をつくります。
●どんなものから摂れるの?
アミノ酸のうち体内でつくれず、 食事から摂る必要があるものが必須アミノ酸。これを適切な割合 で含んだものが良質なたんぱく質で、肉や乳製品、大豆などが代表的な食品です。
●どのくらい食べるとよいの?
成人男性に必要とされる1日の平均的なたんぱく質量は 60g、成人女性は 50gです。筋肉、骨、皮膚、髪、爪などの材料となるたんぱく質をしっかり摂って夏を元気に。たんぱく質食品には動物性と植物性があり、それぞれに特性があるので両方とも摂ることが大切です。
●足りないとどうなるの?
成人男性に必要とされる1日の平均的なたんぱく質量は 60g、成人女性は 50gです。筋肉、骨、皮膚、髪、爪などの材料となるたんぱく質をしっかり摂って夏を元気に。たんぱく質食品には動物性と植物性があり、それぞれに特性があるので両方とも摂ることが大切です。
●摂りすぎても大丈夫なの?
摂りすぎたたんぱく質は脂肪に変換されます。過剰摂取が続くと、過剰分は腎臓でろ過され、 尿となり排泄されるため腎臓に大きな負担がかかり、腎機能低下につながります。
夏バテにならないために
食べ方にほんの少し気をつけてみましょう。食事に制限がある疾患をお持ちの方は、食生活については、かかりつけの医師にご相談ください。
●冷たいものばかりを食べない

冷たいものばかり食べたり飲んだりしていると、胃腸が冷えて消化機能が低下し、下痢や便秘が起こりやすくなります。また、食欲不振がいっそう進み、エネルギーやたんぱく質をはじめとする栄養素が不足するという悪循環に。
●毎日同じ時間に食事をとる
食事の時間が近づくと体内では消化酵素をつくり始めて食べ物を待ち受けます。食事の時間が毎回異なると、私たちの体はいつ消化酵素をつくり始めてよいかわからず、十分な消化酵素を用意できません。結果的に消化不良の原因に。
●3日間くらいを目安に、バランスを調整
毎食バランスのよい食事が理想です。しかし現実はなかなか難しいもの。1日の食事を振り返り、たんぱく質の摂取が少ないと思われるときは次の日多めに摂るなど、3日間くらいを目安にバランスを調整しましょう。
●よく噛んでゆっくりと
噛むことで唾液の分泌が促されます。唾液は食べかすや細菌を洗い流すだけでなく、食物を軟らかく し溶かすことで、消化を助けるので胃腸の負担を軽減します。よく噛むことで早食いを避けられるので肥満防止の効果も。
たんぱく質で夏、元気!
筋肉、骨、皮膚、髪、爪などの材料となるたんぱく質をしっかり摂って夏を元気に。たんぱく質食品には動物性と植物性があり、それぞれに特性があるので両方とも摂ることが大切です。
①肉からたんぱく質

●豚肉:糖質の代謝に関わるビタミンB1も豊富
豚肉は、体内で糖質をエネルギー源として利用するときに必要なビタミンB1を豊富に含んでいます。ビタミンB1が不足するとエネルギー産生がうまくいかず、疲れやすくなります。
●鶏肉:ビタミンAや鉄も摂れ、しかも低脂肪
高たんぱく、低脂肪なので肥満が気になる方でも安心、粘膜などを健康に保つビタミンAや鉄も豊富です。 抗酸化作用のある成分が豊富で疲労回復にも役立ちます。
●牛肉:亜鉛やナイアシンなども含む
鶏肉同様に良質の鉄を多く含みます。 ストレスへの抵抗力をつけるパントテン酸、味覚や嗅覚を正常に保つ亜鉛、糖質や脂質、たんぱく質の代謝に不可欠なナイアシンも豊富。
の基本です。
②魚からたんぱく質
●アジ・イワシ・ウナギ:アジやイワシなどの青魚には特にEPAとDHAが多く含まれます。土用の丑の日に食べる習慣のあるウナギにはビタミンAのほか、疲労回復ビタミンといわれるビタミンB群もたっぷり。
●サバ缶・イワシ缶:「少したんぱく質が足りないかな」というときは魚の缶詰を利用するのもよい方法です。そのまま使ってもよいですが、おろし大根を加えたり、乱切りしたナスと油で炒めたりすれ ば栄養度がアップ。
③大豆からたんぱく質
●豆腐:食欲がなくても食べやすい腸の働きを活性化させる大豆オリゴ糖が含まれており、消化吸収にすぐれています。また、その軟らかさから、のどにすっと入ります。食欲のないときの心強い栄養補給源です。
●納豆:腸内環境を整える発酵により原料の大豆にはなかった多くの有効成分を含みます。特に腸内環境を整える作用をもつ納豆菌や、 血液をかたまりにくくする酵素のナットウキナーゼは見逃せません。
●豆乳:牛乳が苦手な人も牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする人でも飲みやすいのが豆乳です。コレステロールの血管壁への沈着を防ぐレシチンや、血中のコレステロールや中性脂肪を排除するサポニンもたっぷり
④乳製品・卵からたんぱく質
●牛乳:朝の1杯を習慣に手軽に飲めるのが 牛乳の良さ。コップ1杯(200m)で1日に必要なカルシウム摂取量の約3分 の1を摂ることができます。しかもカルシウムとともに骨の主成分となるリンも含んでいます。
●チーズ:間食での補給にピッタリ3度の食事でたんぱく質を十分に摂れないときはチーズの間食を。チーズは「白い肉」と呼ばれるほどたんぱく質が豊富です。 そのまま食べられ る点も間食にピッ タリ。
●卵:バランスよく栄養を含む良質なたんぱく質のほか、酸素の運搬に働く鉄、骨に必要な成分のリン、さらにレシチンも豊富。ビタミンCを除くほとんどのビタミンも含まれています。野菜類と一緒に食べましょう。
⑤あわせて摂りたい栄養素
●潤滑油のような働きをするビタミン類
ビタミンはごく少量で、 たんぱく質を含むほかの栄養素の働きをスムーズにする潤滑油のような作用をします。体内ではほとんどつくられないので食べ物から摂る必要があります。
●大量の発汗時に必要なミネラルと水分
体の機能の維持や調節に欠かせない微量栄養素がミネラル。スポーツなどで大量の汗をかいたときは、ミネラルの一つナトリウム(塩分)と水分をしっかり補給しましょう。
●朝食に欠かせない糖質
前日の夕食から何時間も経っている起床時は、 エネルギーとして利用されるブドウ糖が枯渇状態に。ブドウ糖は糖質が分解されてできるので、特に朝食では糖質の補給をしっかりと。
3日間くらいを目安に、バランスを調整
●穀類で肉に負けない良質のたんぱく質食品はコレ!
米や小麦などの穀類は一般にリジンという必須アミノ酸が不足。ところがリジンも豊富で必須アミノ酸バランスが抜群の穀類が、消化も良い“そば”。夏の麺料理に最適です。
●気をつけたい高齢者の低栄養
加齢に伴い消化機能が低下するため、栄養の体内利用率が悪くなります。高齢になると食も細くなりがち。低栄養は気力の低下などを招くので、 高齢者は特に栄養補給に気をつけて。
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引用
“引用文献:classA Life”