薬局が勧める 『おいしく健やかに!冷凍講座』

薬剤師コラム

基本的な知識とちょっとしたコツを覚えて、冷凍保存の達人に。食事作りがグンと楽に、簡単になるので、忙しい現代人にはピッタリです。

これが冷凍のメリットです

食材の冷凍には驚くほどのメリットがあります。

劣化しにくくおいしく長持ち

家庭用の冷凍室の温度は-18℃くらい。この環境下では細菌や酵素の活動がストップし、微生物による腐敗や、酸化などによる栄養素、色、味の変化などが抑えられ、おいしく長持ちします。

まとめ買いで食費節約

安いときにまとめ買いをして冷凍保存すれば、食費の節約に。カット野菜より丸ごと買ったほうがお得。

料理の時短

細胞が壊れるので火が通りやすくなり、味も染み込みやすくなるので調理時間が短縮されます。

電気代の節約

冷蔵室は詰めすぎると冷気が循環しにくくなりますが、冷凍室はたくさん詰まっているほうが電気代の節約に。

地球や人にやさしい

小分け冷凍することで必要量だけ調理でき、フードロスの削減に。包丁やまな板を洗う回数も減って節水にも。

うま味や栄養価がアップ

冷凍することでうま味や栄養価が高まる食材があります。 また、レモンのように苦味が出にくくなるものも。

基礎編:基本の冷凍のコツ

おいしさをキープして冷凍するためのポイントをマスターしましょう。

おいしい瞬間を閉じ込める

新鮮な食材を新鮮なうちに冷凍するのが基本。肉や魚介類は買ってきたその日に、野菜もできるだけ早く冷凍を。

食材を薄く平らに

食材をできるだけ薄く平らにすることで、素早く冷凍でき、劣化しにくくなります。解凍もスムーズに。

水気を切る

水気が残っていると霜がつきやすくなり、味が落ちてしまう原因に。水分で食材同士がくっついてしまうことも。

使いやすい形や量で

食材を小分けしておくと使う分だけ解凍できます。使いやすい形にしておけば、解凍後に切る手間が省けます。

空気を抜く

空気に触れると酸化や乾燥の原因に。冷凍用保存袋に入れたり、ラップに包んだりするときは、空気を抜いて。

使い忘れを防ぐ

保存期間の目安は約1カ月。冷凍用保存袋などに日付や内容を書いておくと、使い忘れを防止できます。

かた茹でがよいときも

ブロッコリーなどの鮮やかな色をキープしたいときはかた茹でし、冷まして冷凍。解凍後はそのままサラダなどに。

冷凍編:おいしさアップの冷凍術

冷凍の基礎知識を押さえたら、いよいよ実践です。ただ冷凍するだけではなく、おいしさがアップする冷凍術や裏技を身につけましょう。

冷凍前に下味をつける

食材と調味料を一緒に冷凍用保存袋に入れ、よくもんで味をなじませます。空気を抜いて薄く平らな状態で冷凍。冷凍中に味がじっくりしみて、うま味アップ。肉や魚なら約2カ月間保存可能。

食感チェンジ冷凍調理術

冷凍すると食感が変わる食材があります。いつもと違う食感を楽しんで。

①豆腐は肉のような食感に。

パックのまま冷凍。解凍して水気を絞ってから、用途に合わせて切ります。 大豆ミートのように、肉のような食感に。

②生卵の黄身が超濃厚に

卵は殻付きのままラップに包み冷凍用保存袋に入れて冷凍。解凍すると、白身は元に戻り黄身は弾力のある食感になり味が濃厚に。

③こんにゃく・しらたきは弾力+味しみがアップ

袋のまま、または使いやすい大きさにカットして冷凍。水分が抜けて弾力が増し、味も染み込みやすくなります。

④プリンや野菜ジュースはアイスのように

プリンは容器のまま、野菜ジュースはパックのまま冷凍。凍ったままだとアイスのように、半解凍するとシャーベットのような食感に。

感動の裏技冷凍術

冷凍の奥深さが実感できる、とっておきの裏技冷凍術があります。

①面倒な皮むきが手でできる。

トマトや里芋、ブドウなどは、凍ったまま水をかけるとするりと皮がむけます。タラコの薄皮は、凍った状態だと簡単にむけます。

②ピザ用チーズには片栗粉

ピザ用チーズは表面に水分があるので、そのまま冷凍するとくっついてしまいます。100gに対し小さじ1の片栗粉をまぶして冷凍すればパラパラに。

③長芋や山芋で手のかゆみなし

皮をむいて冷凍すれば、そのまますりおろせます。冷凍すると、かゆみの原因であるシュウ酸カルシウムの結晶が壊れるため、手がかゆくなりません。

④使いきれないものは冷凍

麺つゆは製氷皿に入れてフタかラップをして、柚子こしょうは瓶ごと冷凍を。残ったポテトチップスは袋ごと、または冷凍用保存袋に入れて冷凍できます。

⑤飲みきれない牛乳は冷凍を

旅行などで長く家を空けるときに牛乳が残っていたら、製氷皿に入れてフタかラップをして冷凍。凍ったままコーヒーやシチューに使えます。

⑥アルミ箔でパンがフワフワに!

1枚ずつアルミ箔に包むか、アルミタイプの冷凍用保存袋に入れて冷凍。 水分がキープされ、ふっくら焼き立てのおいしさが再現されます。

⑦たけのこは茹でた後だし汁を加えて冷凍

茹でてアク抜きをします。そのまま冷凍するとスが入るので、だし汁と一緒に冷凍保存袋に。だし汁ごとたけのこご飯や煮物に使えます。

⑧カレーやミートソースは牛乳パックで

カレーやミートソースは保存容器に色がつくことが。牛乳パックに入れて冷凍すると便利です。カレーのジャガイモはつぶしてから冷凍を。

市販の冷凍食材活用術

市販の冷凍食材は大量生産されているので価格が安定。

①フライドポテトで肉じゃが、ポテサラ

加熱済みなので、生のじゃがいもを使うより早く肉じゃがができます。電子レンジで解凍し、熱いうちにつぶせばポテトサラダに使えます。

②焼きおにぎりでライスピザ

焼きおにぎりを電子レンジで解凍し、縦半分に切って広げ、ピーマンやチーズをのせてライスピザに。しらすやネギをのせれば和風に。

冷凍食品を常備して災害時の備えに

日ごろ食べているものを冷凍しておけば、災害時にも普段の食事に近いものが食べられます。ペットボトルの水も冷凍して災害時の備えに。

冷凍保存袋は使い回しをしない

しっかり洗ったつもりでも、袋の四隅に油や漬け汁などが残っていることがあり、次に使用するまでの間に菌が繁殖する可能性があります。

栄養やうま味がアップ!

冷凍することで栄養やうま味がアップする食材も。

①しいたけ

冷凍保存により細胞が壊れ、グアニル酸どのアミノ酸が約3倍増加します。

②トマト

うま味成分のグルタミン酸が生の状態よりも約3倍アップするとの報告が。

③しじみ

肝臓の働きを助けるオルニチンが約8倍に。 新聞紙に包んでゆっくり冷凍を。

④ニラ

強い抗酸化作用のあるアリインは冷凍することで使用量がグンとアップします。

⑤バナナ

冷凍することで、抗酸化作用のあるポリフェノールが増加します。

解凍編:解凍の仕方いろいろ

食材や用途に合わせて解凍します。なお、再冷凍はおすすめできません。

冷蔵室解凍

時間をかけてゆっくり解凍。 ドリップ(食材を解凍するときに出る水分)が少なく、味が落ちにくくなります。 多くの食材に向いています。調理の時間に合わせて冷蔵室へ。

氷水解凍

凍る温度に近い 氷水で解凍すると、食材へのダメージが少なく、 おいしさをキープ。冷蔵室解凍よ り短時間で解凍できます。生の肉や魚などに。

電子レンジ・蒸し器解凍

短時間で解凍したいときにおススメ。肉はラップを外してから解凍。ご飯や肉まんなどは、蒸気で加熱する蒸し器解凍でふっ くら。

常温解凍

野菜や和菓子などは冷凍室から出した状態で自然解凍し、そのまま食べられます。調理する場合は速やかに。 肉や魚介類には不向きです。

凍ったまま食べる

果物や薬味などは、凍ったまま食べたり、トッピングに使ったりできます。果物は半解凍にすればシャーベットのような食感を楽しめます。

だし解凍

食材の入った冷凍用保存袋にだし汁やマリネ液などを入れて温解凍。例えば冷凍した小松菜にだし汁を入れて解凍すればお浸しに。

加熱解凍

トマトや玉ネギ、ひき肉などは凍ったまま焼く、炒める、煮るなど、加熱調理しながら解凍できます。火の通りが早いというメリットも。

保冷剤は消臭剤に

冷凍するとカチカチになるタイプの保冷剤の中身は高吸水性ポリマー。においも吸着しやすいので消臭剤として色々なところで利用できます。小さい子どもの手が届かない所に置きましょう。

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引用

“引用文献:classA Life”
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